こんにちは。じじまごです。
今年観終わった海外ドラマ「SUPER NATURAL(邦題:スーパーナチュラル)」がべらぼうに面白かったので紹介します。
以下、ドラマのタイトルを「SPN」で表記していきます。
「兄弟ものやバディものが見たい人」「可愛いおじさんが見たい人」「長編海外ドラマに挑戦したい人」「主人公の恋愛要素が薄めの作品がみたい人」、ぜひ見て!!!!
極力ネタバレしないように気を付けましたが、紹介するにあたって配信やDVDの説明文に記載されている程度の内容や作品の雰囲気に触れています。
- SPNを知らないし見たことがない方
- SPNが気になるが、作品の雰囲気を確認してから観たい方
- SPNの話数の多さに観る気力がくじかれそうな方
「SUPER NATURAL」の概要
本国アメリカで2005年から放送を開始し、2020年に最終回を迎えたホラー要素のあるドラマです。
最初は5年(5シーズン)で終える予定だったのが、続いて続いて15年の超ご長寿ドラマになったのだとか。
海外では「SPN」、日本では「スパナチュ」などと呼ばれてり、今もなお熱心なファンが大勢います。
どれぐらい人気かというと、2024年現在でもファンと俳優陣が集ってトークショーや写真撮影などが楽しめるSPN単体のイベント(コンベンション)が世界各地で毎月開催されているほど。
何度もコンベンションに参加しているファンもいれば、最近見始めてハマった新規のファンも参加されているようです。
最終回を迎えて数年が経過しているにも関わらず、性別や年代、国境を越えて楽しまれている作品といえるのではないでしょうか。
ストーリー
主人公は、超常現象が絡む不可思議な事件を専門に扱う「ハンター」のウィンチェスター兄弟。
豪快で大の女好き、男らしさにこだわる世話焼き気質の長男ディーン。
礼儀正しく真面目で温厚、時たま弟パワーが大炸裂する次男のサム。
凸凹兄弟コンビが昼夜を問わず愛車を走らせ、アメリカ全土を飛び回っては事件解決に奔走するお話。
取り扱う超常現象の幅は広く、カテゴリー「人外」に該当する多種多様な皆さんが人間に危害を加えるケース全般が対象。
例えば悪霊のポルターガイスト現象、狼人間やバンパイアなどのモンスターによる死傷事件といったものから、天使や悪魔、色々な地域の神様などが絡むトラブルにも全力で対処してくれます。
日本絡みの人外も登場します。
お話の基本的な流れは、兄弟が新聞やネットで見つけた不可解な事件や自然現象の発生現場に駆け付ける、または知人から救援依頼を受けて現地に赴き、トラブル解決に尽くすというもの。
無事に解決して一件落着することもありますが、解決しきれずモヤモヤが残る終わり方や、解決した端から芋ずる式に次々と問題が発生することもかなりあります。
ただし、人を襲う悪い奴を倒してスッキリする勧善懲悪ストーリーではありません。
疑いようもなく害をなす対象を倒して明るく終わる話もありますが、「悪」というレッテルを貼っていやしないか、「倒す怪物」の線引きの基準をどうするのか、などと善悪の価値観や命について考えさせられることも多々あります。
重要なテーマは家族
「超常現象」がストーリーを進める主軸で、物語に深みを出す主軸は「家族」です。
ファーストシーズンの始まり方は「行方不明になった主人公兄弟の父親を探しに行く」というものですが、他のシーズンでも家族のことが核になっています。
主人公たちが超常現象のことに頭を悩ませつつ、家族の問題や愛情などで感情が揉みくちゃになりながら現状を打開するベストな方法を暗中模索し前進する様子が全15シーズンに渡って繰り広げられます。
特に「兄弟」「親子」の関係性に関して、良い面も悪い面もガッツリ濃厚に正直に描かれています。
家族といて気持ちが安らいだり励まされて活力がわく、心強いなどといった側面や、対立や葛藤などの緊張感が漂う場面も多く出てきます。
主人公たちや脇役を含めるとたくさんの家族関係が出てくるのですが、それぞれの家族の愛情に泣き、家族のわだかまりに泣かされます。
年月を重ねる中で、最初は兄弟二人だけで始まった家族の絆や関係がどうなっていくのか、年齢と経験を重ねた主人公兄弟の関係も注目してほしいです!
ぜひ見届けてほしい!!この兄弟を!!!!
また、兄弟がいる私にとっては主人公の兄弟描写がとてもリアルに感じられて親近感がわきました。
特に初期のシーズンで多かったです。
例えば、気心の知れた兄弟だからこそ出来る楽しい面や、相手を尊重したり思いやる美しい面、関係や年齢の近さゆえの衝突などです。
ディーンとサムの年齢は4歳差なので、そのぐらいの年齢差のご兄弟がいる方は「うちもそう!」と感じることがあるかもしれません。
作品の系統
アクション、サスペンス、ホラー、ヒューマンドラマを15シーズン通してしっかり見せてくれるドラマです。
全体を通してシリアス風味ですが、コメディは全力で取り組むスタンスなので息抜きできます!
シーズン1~5に関しては、雰囲気の重い展開が3エピソードほど続いた後にコメディ回が登場します。
コメディに全振りしたエピソードもありますが、会話の掛け合いやちょっとした隙間に笑いの要素を押し込んでいく優しいスタイルです。
「ハンター」という職業名の通り、超常現象トラブルの解決方法は対象の怪異を狩る、つまり物理的に息の根を止めたり存在を消し去るパワー系がほとんどのためアクションシーンがかなり多いです。
殴る蹴る刺すなどのシーンは頻繁に登場しますし、敵味方問わず全力でぶん投げられて豪快に吹っ飛び、吹っ飛んだ先に家具があろうものなら景気よく全壊します。
アドレナリン全開な勢いのある描き方をしているため、痛そうで見ていてツラい描写は少ないです。
狩りの対象に追い詰められたり難しい選択を迫られたりとハラハラドキドキする展開の連続、ホラー演出、シーズンが進むごとに深まる人間関係の複雑さなど、てんこ盛りの全部乗せ。
続きが気になってついつい一気見してしまう、そんなドラマです。
シーズンとエピソードの数
全15シーズン327エピソードです。
繰り返します。
全15シーズン327エピソードです。
以下の表にある通り、例外はあるものの各シーズンはだいたい22~23エピソード。
話数が多いため、登場人物の過去や内面が深堀りされています。主人公だけでなく脇役にもスポットライトが当たっているのが嬉しいところです。
長いストーリーを追う中で、様々な登場人物達の行動に笑って泣いて、時に励まされたり共感したり、反対意見を持つこともあると思います。展開にワクワクしたり胃が痛くなるかもしれません。
そんなこんなで最終話まで完走した時は、感動もひとしおです。
シーズン | 話数 | 米国での放送日 | |
初回 | 最終回 | ||
1 | 22 | 2005年9月13日 | 2006年5月4日 |
2 | 22 | 2006年9月28日 | 2007年5月17日 |
3 | 16 | 2007年10月4日 | 2008年5月15日 |
4 | 22 | 2008年9月18日 | 2009年5月14日 |
5 | 22 | 2009年9月10日 | 2010年5月13日 |
6 | 22 | 2010年9月24日 | 2011年5月20日 |
7 | 23 | 2011年9月23日 | 2012年5月18日 |
8 | 23 | 2012年10月3日 | 2013年5月15日 |
9 | 23 | 2013年10月8日 | 2014年5月20日 |
10 | 23 | 2014年10月7日 | 2015年5月20日 |
11 | 23 | 2015年10月7日 | 2016年5月25日 |
12 | 23 | 2016年10月13日 | 2017年5月18日 |
13 | 23 | 2017年10月12日 | 2018年5月17日 |
14 | 20 | 2018年10月11日 | 2019年4月25日 |
15 | 20 | 2019年10月10日 | 2020年11月19日 |
トータル | 327 | 2005年9月13日 – 2020年11月19日 |
おススメしたい理由8選
SPNを観て頂きたい理由をピックアップしました。
視聴するにあたって障害になりそうな327話の壁ですが、327話もあるから生まれる魅力やメリットもあるんです!
短所は長所といいますが、まさにそれです。
エピソード数が多いこと
私はSPNを観始める前、長過ぎて途中で飽きて脱落するかもと思いましたし観始めてからもエピソードがわんさかあることに気持ちが萎えそうでした。
ですが、作品が好きになってからは「話数の多さ=宝の山がザクザク未開拓のワクワクランド」と化し、「まだこんなに残ってる」と感謝するようになりました。
世間では最終話を迎えていても自分の中では絶賛連載中ですし、未視聴のエピソードがたくさんあるのは幸せです。
エピソード数に圧倒されている方は、視聴しているシーズンのことだけ考えることをおススメします。
例えばファーストシーズンですが、ディーンとサムはどんな性格なんだ?ハンターの仕事って??お父さんはどうなるんだ?など、22話で繰り広げられる問題や視聴中に生じた疑問だけに集中してみますと、意外とあっという間です。
ファーストシーズン終わった!次のシーズンはどうるのかな…2シーズン目は…3シーズン目は…あらあらもう4シーズン目?…5シーズン目まで来てしまった…次は…というリズムに乗れたらしめたものです。
大切なのは、先を考えないで今に集中することです。
「SPNって全部で327話あんねん」と聞くと観る側のハードルが爆上がりしますが、ひとまずゴールを「327話」ではなく22話程度(ワンシーズン)にしてみましょう!
登場人物の成長を噛み締められる
15シーズンもの歴史があるので、キャラクターの成長を数年にわたって追っかけることが出来ます。
ご贔屓にしてるキャラクターの変化を眺めていると、「最初はあんな感じだったのにこんなに成長しちゃって」などとまるで親戚の大人になったかのような気持ちになりました。
主人公兄弟に関してはもはや15年分の成長記録映像みたいなものです。
初回時点での兄ディーンは26歳(俳優:ジェンセン・アクレスさん27歳)、弟サムは22歳(俳優:ジャレッド・パダレッキさん23歳)。
20代の青年だった二人の十数年分の成長は胸が熱くなります。
主人公だけでなく出番の多い脇役もシーズンを重ねることでどんどん変化していきますので、そちらもぜひ注目して欲しいです!
登場人物の内面の成長だけでなく、登場人物同士の関係性が成長していく様子も作品の大事なポイントです。
兄弟の絆の物語やバディものが好きな方には響く要素が多いはず!
魅力的な登場人物が多い
主役の兄弟をはじめ、魅力的な脇役が大勢登場するので好きなキャラクターがきっと見つかるはず!
詳細は伏せますが、敵、味方、中立、一回きりしか登場しないキャラクターでさえも強く印象に残る何かがあります。
登場人物は一癖も二癖もあって、悩んでいたり、怠けていたり、現状を何とかしようともがいていたり、聖人君子みたいにいい人だったり、私利私欲にまみれていたり様々です。
そんな癖のある彼らですが、「自分もこんな時があったな」「今の自分がまさにこの状態だな」と共感することが多く、その言動に励まされたことも何度かありました。
中年~初老のおじさんキャラのバリエーションが多いです。
シリアスな場面が多いドラマですが、おじさんキャラの可愛さが心のオアシスになる方もきっといるはず。
どんな可愛さなのかはぜひ本編でお確かめください。
映画ネタが多い
洋画好きな人は思わず反応してしまいそうな映画ネタがたまに出てきます。
思いがけず知ってる作品のネタが登場した時はすごく嬉しいし興奮します!
映画ネタをよく発射するのはディーンです。
映画好きな方はディーンのセリフを要チェックです。
ホラーがそこまで怖くない
ホラーを期待している人にとっては残念ですが、ホラーが苦手な人には朗報です。
幽霊が主役の話になるとホラー演出に力が入ってきますが、カメラワークやBGMなどから怖いシーンがきそうなことが察せます。
「怖い映像来るかも」と感じたら目を背けましょう。その勘は外れません。
また、幽霊が怖いエピソードは初期の1~3シーズンが多い印象です。
怖がりなは方は無理せずに!ホラーが好きな方はホラー以外の要素を楽しみましょう!
特にシーズン1~3がホラーに力を入れているように感じました。
初期のシーズンは画面が全体的に薄暗いため、怖さに拍車がかかるのかもしれません。
暴力的な場面と同様に、怖い場面はただ怖いだけでストーリー展開に影響しません。場面を飛ばすか、思い切ってエピソード自体を飛ばしても大丈夫です。
幽霊への耐性がつく
私はとても怖がりで、特に幽霊が大の苦手です。ですが、この作品のお陰で「幽霊は倒せる」という安心感をもらうことが出来ました。
今まで「幽霊に出会ったら即時終了」マインドから「幽霊に出会ったらアレとコレを試してみる。だってSPNでやってた!」マインドになりました。
実際のところ遭遇したら漏らして終了かもしれませんが、ディーンとサムが見せてくれた様々な幽霊対策はずっと心のお守りです。
ホラー要素のあるドラマですが、こういったケースもあるので怖がりな方にこそ観てもらいたいです。
苦手を克服とまではいかなくても、「方法を知っていれば何とかなる」という気持ちをゲット出来るかもしれません。
ロマンス要素が薄い
ロマンス要素があるにはありますが、割合としては非常に低いです。
恋愛模様にハラハラしたりドキドキする機会はあまりないですが、家族や友人関係にハラハラしたりドキドキしたり、ニコニコする機会は多いです!
少数派かもしれませんが、私は恋愛以外がテーマの作品で恋愛描写が多くなってくると少し残念に感じるタイプです。
もともと恋愛映画やドラマにあまり興味を持てず、関心が薄いせいかもしれません。
同じような感覚の方にはおススメです。
愛は愛でも家族愛や友愛がメインです。
たまに愛が強すぎて「え…?」と感じることもあれば、危機に直面したり互いに協力しながら絆を育む場面は少年漫画らしい熱さを感じることもありました。
ロマンスは控えめですが、それ以外の愛はどっしりぎっしり詰まってます。
英語力の向上が見込める
偶然の副産物ですが、字幕で見続けた結果、英語力が全体的に底上げされて特にヒアリング能力が大きく向上しました。
恐らく好きな人が何を話しているのかを知りたいし、字幕と原文のニュアンスの微妙な違いがあるのかを可能な限り知りたいという不純な動機を常に持ちながらドラマを観ていたことが大きいです。
耳を英語に慣らすのにはちょうどいいかもしれません。
相手の方が察してくれたり易しい英語を使用してくれるなどの配慮によるところが大きいですが、簡単な日常会話や仕事の会話なら、話の内容をおおまかに理解して短い英会話のラリーができるようになりました。
文法は破綻していますが、大学時代に最後に受けた英語の試験TOEICの成績は確か310ぐらい(英検でいうと3級程度)の自分にとっては快挙です。
まとめ
SPNをシーズン1から視聴する場合、月額料金のみで全話見放題になっているU-NextとHuluがおススメです。
もしもドラマが気に入りましたら、Blu-rayをレンタルしてドラマの裏側も覗いてみてくださいね。
少しでもSPNに興味を持っていただけたら嬉しいです!
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